以前はスポーツ用品の営業。転職後は工場の生産管理部門で品質管理の業務。自分の姿勢が上司に評価され嬉しかった。

ペンネーム:Takuchin
年齢:38歳
性別:男性
職業:自営業
お住まい:埼玉県

前職はスポーツ用品の営業。メーカーや問屋とのやり取りをしていた。

以前の話ですが、20代前半から20代半ばまで、スポーツ用品関係の営業として働いていました。
高校時代からの憧れの職業で、なれた時は夢が叶い「俺は今後、きっと運に恵まれることはないだろうな」と覚悟したくらい。
取扱商品をはじめ、メーカーや問屋とのやり取りが理想通りで、充実した日々でした。

しかし、勢いだけで仕事というものはできるわけでもなく。簡単なミスを連発する癖は入社当時からひどく、納品しなければ行けない商品を忘れたり、
先方との約束の時間をあいまいに覚えたり、普通にやればできることがまともにできていない自分に気づき始めました。

多くの人と出会えて刺激を受けられる営業の仕事ですが、こんなにミスする人なんているのかな?と考えるようになり、
徐々に卑屈な考えになっていき、やがては外回りが怖くなるくらい、自信を失っていきました。

営業に向いていないと考えるようになった。福利厚生が充実していない点も将来が不安だった。

「自分は営業に向いていない。他の業種で金を稼いでみたい」と思うようになった事と、当時付き合っていた彼女(今のカミさん)と結婚を考えたとき、勤めていた会社が小さすぎるあまり、保障などのバックアップが何もなかった点が転職を決意した理由です。
本来なら会社勤め正社員で、経営者でない人なら、会社で加入している健康保険と年金、雇用保険などいわゆる「社会保険」が給料から天引きされます。

その他、福利厚生があったり、労災があったりと、社員を守る制度があるはずですが、その会社には一切、そのようなものがありませんでした。
手取りの給料がただでさえ少ないのに、そこから自分で国民健康保険とか、国民年金などを支払うと手元に残るお金がものすごい少ない額になってしまい、とても結婚などできる収入ではなかったので、転職を考えました。

転職活動は、転職サイトに登録後、情報に目を通した。他には就職情報誌を買って仕事も探した。

一応は転職サイトに登録して、日々送られてくる情報に目を通しましたが、情報はほぼワンパターン。
ですので、地元の先輩で中途採用で就職した先輩から聞いた話を真似して、週間発行される就職情報誌を買って仕事を探しました。

結果的に言えば、その情報誌から仕事を見つけて、後日内定までこぎつけることができましたので、先輩のアドバイスが吉となった事になります。
まぁ、私のような人材(4大卒で特別な資格なし)なんてゴマンといますから、情報提供するほうも、特に人材不足の業界しか紹介できなかったのかもしれません。

仕事をこなしながらの転職活動には神経を使った。

今の仕事をやめたらすぐに次の仕事を始めたい、と考えていたので、会社を辞めてから転職活動するという選択肢は頭にありませんでした。

ですので、仕事をこなしながらの転職活動はなかなか神経を使いました。あからさまにするわけにもいかず。

でも、周りにはちょっとずつ相談しつつ、希望の転職先に連絡を入れつつ・・・こればっかりは外回りの合間に連絡するしかないので、この時ばかりは営業職でよかったと思います。(いけないことですが)
無事、内定を頂いた後に退職いたい旨を社長以下、上司に伝えましたが、社長は完全にお冠。

辞める直前には「君のそのやり方は私に対する宣戦布告だ」なんていう風にいわれる始末。
相当頭に来たんでしょうね。しかし、私としてはこうするしかなかったのです。

転職後は工場の生産管理部門で品質管理の業務。

転職後の仕事は、工場での生産管理部門で品質維持や納期を守る事が仕事になります。

具体的には、作業そのものはパートさんにこなしてもらうのですが、パートさんを注意したり指導したりする立場でした。
作業が遅れそうになれば「頑張って、これだけはやって帰ってね」と励ましたり、パートさんがミスしたときのフォロー作業など。

また、外注先や内職さんへのアウトソーシング分配も私の仕事で、基本、1日2回は外に出て車で移動していました。
お客さんと直接相対する機会がなくなった分、精神的にはかなり楽になりましたが、クレーム品が頻繁に戻ってくる会社だったので、その対応作業が毎日地獄でした。

新しい職場では上司から評価されていった。営業の経験が生きていた。

もともと営業だったせいか、知らぬ間に細かい部分まで気遣いができるようななったらしくて。

自分ではそんなつもりはないのですが、何気ない一言や、さりげなく一緒に手伝ったりする私の姿勢が、少しずつ工場内で評価されていきました。
作業云々も大事ですが、やはりそこは人と人。

ですので、日々のコミュニケーションが大事だと思っていましたから、なるべく忙しくても会話するようにしていました。

そうすることで、自分と作業担当者(パートさん)との間の風通しがよくなり、業務のことでも他のことでも遠慮なく話せるようになり、作業が円滑に進むようになった気がします。
また、自分でも作業ができなければいけないと思い、パートさんから作業方法を教わったり、機会の操り方を勉強して、少しずつ自分でも動かせるようになって、上司から評価されるようになりました。
これはうれしかったですね。

ステップアップという意味も含めて、次の業種の業界研究をやっておくのがおすすめ

8. 最後に転職しようか悩んでいる方に向けてメッセージをお願いします。
悩んでいるポイントが何かにもよると思いますが、まずは自分が本当に違う仕事をしたいのかどうかを考えるべきだと思います。

私の場合の転職は、見方を変えれば「営業から逃げる」というふうにも捉えることができます。

まさにその通りなのですが、違う業種を経験することによって、自分が伸ばせるじゃないか、違う自分を発見できるんじゃないか思い、思い切って転職しました。

ですので、今の仕事から違う業種に希望している方は、ステップアップという意味も含めて、次の業種の業界研究を少しはやっておいたほうがよろしいかと。
待遇面での転職希望者もいると思いますが、交渉しだいで残留依頼の意味もこめたベースアップがあったりする会社もあるみたいなので、上司に相談してからでも遅くはないと思います。