前職は清掃業。転職後は設備工業会社の事務仕事。転職は人生を変えるチャンス

ニックネーム:華子
年齢:53歳
性別:女性
職業:事務員
お住い:愛知県

前職は掃除をする仕事。仕事がなかなかもらえず不満だった

子供たちが高校生になり、学費の捻出と空いた時間を仕事に充てる目的で、とりあえず掃除の仕事からスタートしました。私は40歳後半でしたし、頭があまりよくないので、条件が厳しいという思いこみから、あまり選びませんでした。

社長からは、「慣れたら 次第に増やしていきます」と言われていましたので、こちらからも仕事を一人でこなせて慣れてきた段階で「もっと仕事先をください」と、催促を入れるようになりましたが、メールへの返信はされず、お給料を渡される時も「もう少ししたら」という回答しかもらえなかったことが悩みでした。

働くことが嫌いではありませんでしたので、やはり収入が月3回出勤で2か所の事務所周りでは、シフトが少なすぎました。

その仕事は個人事業でしたので、元々それほどの規模はないのかもしれないと思って、諦めかけていました。

働く意欲はあっても、出勤時間が少なく、収入面では不足していました。

新しいお仕事の話を頂いたことから転職を決意。しかし、前職の社長から攻撃され良い辞め方ができなかった

そんな時、掃除の仕事で通っていた事務所から思いがけず声をかけていただき、一年契約での仕事をさせてもらえることとなりました。

年齢も承知の上で面接を受ける機会を与えてくださいました。

そのお仕事開始は半年後でしたので、掃除の仕事先の社長に告げて、一時的に仕事を中断させてもらえたらと思っていましたが、速攻攻撃され、結果正式に退職を申し出ました。

その社長の言い分は、あまりに身勝手なもので、仕事をしていた時にはこちらの要求を考慮さえしていただけなかったのに、最後まで「こちらの仕事先で就職を決めるなんて許さない」くらいの言葉を言い続けられました。

私としては、仕事自体は真面目にこなして迷惑をかけた覚えもありませんし、退職するにしても、2ヶ月以上は猶予がありますので、問題なかったはずでした。

転職後はトヨタの下請けの設備工業会社の事務仕事。

人生で初めての事務仕事で、トヨタの下請けの設備工業会社でした。

立地場所もトヨタの会社の付近で、一帯が産業基地になっています。一年契約からスタートしましたが,改めてスカウトされて現在に至ります。

難しい事務仕事ではなく、トヨタからの修繕修理の電話に応答すること、毎朝と、月末の締めの段階など、時期に応じてトヨタの会社に出向いて資料の受け渡しをしたり、サインを頂いたりします。

 

また、一つの仕事に対して取り組む労力は多く、専用の用紙でしか処理できません。

仕事自体は毎月、毎回同じ処理をパソコンでしていくだけなので、覚えてしまったら誰でもこなしていけます。また、そうした仕事のほか、女性事務員は一人しかいないため、
ファイルの注文やお茶の買い出しなどの雑務もこなします。

運良く仕事の話を頂きご縁を活かすということを意識して転職を決めた

就職先を探していると、思っている以上に「事務」の仕事が募集されていることに気づきます。

しかし、経験がないと躊躇してしまい、とりあえずの面接さえ挑めません。

ですので、一度どこかで経験を積んでおきたいと思っていました。運よく、会社側から声をかけていただきましたので、二つ返事でした。

私は働くことにこだわりはありませんが、以前と違っていたのは、自分からご縁を生かす、ということでした。

 

探してもなかなか見つからない就職先ですので、何かきっかけがあったなら、どんなことでもそれを生かすのが賢明ですし、あたってみる資格を得たなら、あとは採用されるかどうかは相手側に委ねたらよいと決意しました。結局、掃除の仕事は今の会社との橋渡しとして有効活用できたことに感謝しました。

指導される時にあからさまな嫌がらせを受けた

私のほうで「元々掃除の仕事をしていた人間が入ってきた」と思われているのではないか、という負い目があったのかもしれませんが、一人の男性職員の言動が、あまりにもいつも傷つくようなことが多く、いじめられているかのような気になりました。

勿論、仕事が経験不足ですので間違えたり、知らないことも多かったのはわかります。ですが直接指摘するわけではなく、大人げなく用紙に大きく「ダメ!」と書いて私の机ではなく、彼の机の上に人が見えるように置かれていたこともありました。

また、少し雑談で聞いただけで
「どういう意味ですか?」と詰め寄られたりしたこともありました。

私自身はいつも低姿勢で接していましたが、言い返さない私への言動が次第にきつくなっていくように思いました。

哲学書を読み自分の姿勢を貫き通した。明るく接することを続けた

一貫した姿勢を貫き通しました。言われる一つ一つに傷つかないよう、自分を訓練しました。

その当時、よく哲学の本を読みながら出勤し、また家で読み、私自身の態度を変えないことで対抗しました。

どんな言い方をされた時も、意地悪で鍵を中からかけられた時もありますが、いつも笑顔で明るい声で接することで相手が変わる事を望んでいたわけではないですが、仕事に信頼をもっていただけることができ、仕事が滞りなくまわっていけばそれでよかったので、あとは「感情」だけの問題なのだから仕事に関係ないと、気にとめないことにしました。

勿論、毎日のことなので泣きたい時もありましたが、休職中の女性社員の方へのメールのやりとりを許されていましたので、そこで発散もできました。

積極的に行動することで良好な関係性を築くことができた

事務仕事自体は大変なものではなく、心次第で楽しめる余裕も生まれます。入社した場所が一つの会社への系列なので、多方面にわたって覚えなくて済みましたが、仕事が一気に減った時期は、何もすることがなくなってしまい、時間の使い方に気を使いました。

環境は女性事務員私一人と、男性職員二人。どちらもおしゃべりでも、仲良くもなければ事務所にいる間が辛くなります。私はどこでも辛いとはあまり思わないタイプなので、寒い日でも外に出て、草とりをしたり、清掃もこなしてしのぎ、結果周囲からは好感度がよくなり、いつも積極姿勢で挑む大切さを改めて知りました。

ただ、性格によってはつらい思いをすることもあるかと思います。もともと私自身が静かに過ごす人間なので、事務所内に橋渡し的な明るい話題で盛り上げられる人が一人でもいればよかったな、と思いました。

転職することでいろいろな経験を積むことができる。

スピリチュアルな言い方になりますが、人生はいろいろなことを経験するための舞台だと思います。これしかできない、と思って進むこともいいですが、どこで自分の能力が発揮できるかはわかりません。

挑んでみて面白いこともあります。一つのこだわりの目線から、もっと別の見方ができるようになることも経験しました。

また、携わったその系列で仕事をする多くの人達ともふれあいから、新たな冒険をすることもあります。転職するしかなくなった事態であるのだとしたら、私のようにひょっとしたら、現在の仕事が与えてくれたチャンスなのかもしれません。

必要なことは、転職して環境を変化させることよりも、より自分を高めていくことへの執着があることだと思います。