前職は電話口で案内をするオペレーター。転職後は保育園の給食員。異業種に転職をしてみてとても良かった。

ペンネーム:アトラ
年齢:34
性別:女
お住い:千葉県在住

前職は電話口で案内をするオペレーター。お客様の要望に応えられない自分に力不足を感じる

転職するまえは、電話口で案内をするオペレーターでした。
その仕事上客層は怒鳴る人、耳の遠いお年寄り、スピードを求めるビジネスマン、要求が通らないとクレームまがいの事を言いだす人など色々な方がいらっしゃいました。

スピードを求めるビジネスマンの要求に応えられ無かった時、本当に困って電話してくるお年寄りがお客様だった時、叶えられない自分の力不足に葛藤をしました。
怒鳴る方やクレームまがいの事を言う方は「ああ嫌な人に当たっちゃった」と思う一方、一応お客様なので此方は何も言う事ができず、理不尽な気持ちでいっぱいでした。

またパソコンのキータッチを常にするので腱鞘炎になったり、電話ですので耳の不調。座りっぱなし故の腰痛などに悩まされていました。

座りっぱなしによる腰痛やサービス自体の将来性に不安を感じ転職を決意

座ってできる仕事とは言え、電話対応の仕事は体の節々に少々の負担がかかります。
そういった不調が私には顕著に表れてしまったため、もう同じ仕事はしないと決意していました。

ですが理由はそれだけではありません。在職中、全国に多数あった営業所は統一化という名でどんどん数が無くなっていた事。
サービスの性質上、いつか無くなるサービスだとは分かっていました。このままサービスを継続していかなければならない理由はあるにはあるのですがそのサービスが本当に必要だと思える人はお客様の一握りです。

他のコールセンター業務をする会社に行く道もあったと思います。全ての業界に言える事ではあると思いますが、そう言ったサービスや会社はいつか無くなってしまう物なので、今後する仕事はできれば無くならない業種に転職したいと考えました。

転職後は保育園の給食員。衛星面に特に厳しい飲食業界へ転身。

転職後は飲食業界に就業する事にしました。一口に飲食業と言っても、色々な職種があります。
一例をあげると24時間の飲食店、夜が主体の居酒屋、病院の給食などです。
私が選んだ職種は保育園の給食員です。保育園は生まれたばかりの小さいお子様や、就学直前のお子様を預かる施設です。

なので衛星面は大変厳しい物でした。その中で時間を守りながら、朝のオヤツ、給食、3時のおやつを調理し、提供していかなければなりません。
発注、在庫管理、納品食材のチェック、市役所、保健所の対応もあります。

また業務が終わったあとの清掃も大事な仕事です。万一汚れが残り、それを目当てにくる害虫が繁殖したらそれは許される事ではありませんでした。

もともと料理が趣味だったため飲食業界へ転職を決めた

私自身は趣味が料理と公言している人間です。結婚を機にそれまで住んでいた土地から遠くに引っ越しをしました。
前記の理由から電話のオペレーターのような業種はもうしないと決めていましたので、好きを仕事にしてみたいとおもいました。

就職活動中にハローワークで見た求人票の一文に「家庭で料理をしていれば出来る仕事です」と書いてあるのを見かけました。
異業種に転職しようとは決意していましたが、それは正直申しあげると、当たる可能性のないギャンブルです。

ですが当時私はまだ20代前半。年齢的には異業種に転職できる最後の機会だと思い、自分を受け入れてくれるのかどうか不安でしたがチャレンジしてみようと思い思い切って応募しました。

右も左もわからない状態で転職したので付いていくだけで必死だった

転職した時に応募した求人は、育児休暇で抜けられる方の代役で募集していた求人です。
休暇に入る方は、仕事に対しとても厳しい方でした。また飲食業という職種上、キツイ性格の方が多いと始めて知りました。

そのような中で何も知らない状態で入った私は他メンバーの足を引っ張ってばかりいました。
教わった作業が時間内に出来ず怒鳴られる自分がとても不甲斐なく、このままではかなり嫌われてしまうと思い、必死になって作業しました。

悔しくて枕を涙で濡らした事は沢山あります。またリーダー的な役割をしていた方がお休みのとき、どうしたらいいのか混乱したこともあります。

当時は日々の仕事を黙々とこなしメンバーに迷惑をかけないようにする事だけを考えていました。

前日にしっかりとイメージトレーニングをして準備を徹底した。

当時の仕事は一つ一つの作業がタイムスケジュールで管理されていました。またその日に使用する食材は一覧に書きだされています。
前日に使用食材の一覧と発注書をならべ、納品が来たらまず何から手をつけるべきかを考えました。

次に途中作業のタイムスケジュールを見ながら、自分に割り振られた役割を整理します。自分の技量と合わせ、スケジュール通りに出来るのかを考え、出来ない場合どうすれば実現する事ができるのかを考えました。

リーダーがお休みの時は、さらに入念なスケジュール管理と責任が求められます。
不安な気持ちを抱えつつ、一緒に作業するメンバーと入念な打ち合わせをし、メンバーが帰ったあとの厨房に一人で残り翌日のイメージトレーニングをしました。

好きなことを仕事にしてみてホントによかった。飲食業界とてもあっている仕事だと感じた。

私の場合、異業種に転職をしてみてとても良かったと思います。
好きだからこそ仕事にしない人、好きだからこそ仕事にする人、色々な考えを持った人がいると思います。
ですが私は好きだからこそ、仕事にしてみて良かったと思える幸運な人間でした。異業種に転職をしてからブランク期間を除けば4年ほどになりました。

その間、職場を何回か変えています。けれどそれは職場の環境が良くなかったり、パートで勤めていた会社では正社員になれなかったという理由です。
飲食業界が嫌になった訳ではありません。

なので私には飲食業がとても合っている仕事だと思います。もちろん嫌な事や体の不調の悩みもありますが、それと付き合ってでもやりたい仕事です。

やってみたい職種があるならすぐに諦めるのではなく、一步踏み出して必要な資格から探してみることが大切

飲食業に入るための国家資格としては、栄養士と調理師が有名かと思います。
栄養士は昼間の学校に2年間通わなければならずすでに社会人になっている人としてはハードルがとても高いです。
それに対し調理師は飲食関係の職場に週4日、6時間以上の就業を2年間続ければ受験資格を得る事ができます。

学生時代、やってみたい業種に関する資格を取る学校に行かなかったから無理だ・・・。とすぐに諦めるのではなく、必要な資格を得るためにはどうすればいいのか模索してみてはいかがでしょうか?

異業種、やってみた事の無い事を怖がる気持ちは痛いほどわかりますが、一歩を踏み出さないとそもそも自分の希望を叶える事はできないと思います。
勇気をだして、その一歩を踏み出してみてください。