前職は飲食業。寿司屋に勤務。転職後は食品加工製造業。プライベートの時間が取れるようになり、お金では買えないものを手にすることができた。

ペンネーム:K.E
年齢:26歳
性別:男性
職業:製造業
お住い:神奈川県

前職は飲食業。寿司屋に勤務。お米を炊いたり寿司を握ることを担当。

飲食業として寿司屋で勤務していました。仕事の内容は朝早くにお米を炊いてシャリを作る事から、カウンターの前でお客様に寿司を握って提供するまで、恐らく皆様が回らない鮨屋に行って目にするであろう業務全般をこなしていました。

もともと飲食店での勤務が長かったために仕事の内容自体に不満点などはなかったのですが、とくにかく労働時間及び拘束時間が長く、また休暇が一週間に1回とれるかとれないかの世界で、続けていくうちに体力的にも精神的にも追い詰められていきました。

業務そのものはとてもやりがいがあり楽しかったのですが、プライベートの時間が一切取れないことに将来的に不安を感じ始めるようになりました。また厳しい縦社会なので、上司(板長)からの暴力などもありました。

お付き合いしていた女性との破局。上司の暴力がきっかけとなり転職を決意。

私にはもともと婚約予定のお付き合いしている女性がおりました。6年ほど当時の時点で付き合っていたのですが、その相手方のご両親が長時間勤務である飲食業に対して大変偏見と不安をもっており、また婚約者自身も私がこうした休暇のなかなかとれない職業であることに愛想がついていたらしく、とうとう婚約破棄となって逃げられてしまいました。

その後も半年ほど飲食店での勤務を続けていたのですが、とうとう精神的に限界が訪れ、さらにとうじの上司からノルマ未達成が為に暴力をふるわれ、体中にあざができるような怪我をしたことをきっかけに退職することを決意致しました。退職時はそれまで溜まっていた年次有給休暇をすべて消費しようとしたのですが、そこでも一悶着あり最終的に会社都合退職という形で収まりました。

転職後は食品加工製造業。肉などの食材の加工を行なう仕事。

同じ食品を扱う関係ではありますが、食品加工製造業につきました。それまで店舗で仕入れて取り扱っていた肉などを、今度は仕入れる前の状態を加工する立場になったということです。

毎朝加工工場に出勤し、大量に仕入れられてくる肉の塊を卸し、必要な場合は筋を切るなどの加工をしたのちにパックや袋などに詰めて冷凍庫に保管する作業です。ベルトラインを使った流れ作業がほとんどではありますが、一つ一つの加工は一人で完了するためにそれほど時間や行程に対して焦らずに作業をすることができます。

時折加工ではなく出荷するための倉庫作業などをすることもありますが、この場合は前職とは違ってかなり体力や筋肉を使う仕事なのでとても疲労がたまります。

飲食業の飽和を懸念して将来に不安を感じたことで転職に踏み切った。

まずそもそも飲食業がどの業種においても飽和状態にあり、その上世間の財布のひもがきつくなったために外食する客が減ったために、いかにしてコストをさげて利益をひねり出すか、という状況が続いております。

友人などには別の業態(イタリアンやフレンチ、居酒屋やバーなど)で働く仲間がいるのですが、どこの店でやはり人件費の削減による過酷な労働、サービス残業の強制、残業代未払い、自殺者、などの問題を抱えており飲食業で今後働いていくことに不安しか感じることができませんでした。

世間では2020年にオリンピックが開催されることで外食産業が大きくにぎわうのではないか、などと騒ぎ立てていますが実際のところどんどん参入してくるのは外国人労働者などであり、飲食業に未来などないと思います。

食品業界全体に言えることだがブラック気質でキビキビ動くことが必要。残業こそないものの、年末など多めに稼ぎたいと時には融通が効かない。

飲食業全体に言えることなのですが、かなりブラックな体質でありまたきびきびと動かなくてはなりません。しかし現在の職場はもちろんきびきびと働いているのですが何かこう効率に欠けるような気がします。

ただ入って間もない状況なのであまりエラそうなことはもちろん言えないために葛藤しております。また残業が逆に一切ない、というよりも全くできない職場なので本当はもっと働いて稼ぎたいという場合でも問答無用で帰宅しなければならないのがすごく違和感を感じました。

前の職場は残業代未払いやサービス残業の強要こそあったものの、それでも少なからず残業代はいくらかはもらえていたために、予定以上の収入を得ることはできました。年末に向けて少しおおく稼ぎたいというときに融通が利かないことが不便です。

仲間とのコミュニケーションを増やし職場の空気に馴染めるように努力した。

6年以上も飲食業で勤務していたために未だにそのブラック気質というものなのか、違和感がぬぐえていない状況ではありますが、積極的に現在の職場において仲間と会話など通じて交流を深めていくことで、少しでも自分自身が新しい職場の空気に馴染めるように努力しております。

工場での勤務なので飲食店と違って目の前にお客様などがいるわけではないため、積極的に仲間と会話していかないと毎日目にするものが肉だけになってしまい、単純なルーチンワークに対して飽きや眠気が発生してしまうために、適度なコミュニケーションは必要不可欠だと感じました。あいにく飲食店勤務の経験からか、トーク力には自信があったためにどんな人間とも楽しく会話をすることができています。

転職したことで精神的な負担が減りプライベートの時間を増やすことができた。

飲食業に従事していたころはそのほかの職種の勤務状態など全く知る由もなく、自分の労働常用はまだマシな方だと自分に言い聞かせて勤務しておりました。

しかし実際に店直してからは未だに違和感こそあるものの明らかに体や精神的負担がへり、またプライべートの時間を増やすこともできました。週に二日間休んでも誰も怒りませんし、家に帰ってからそれまで4時間しかとれなかった睡眠も今では8時間もとれています。

やはり睡眠時間は削るものではなく、適度な休息と睡眠、リフレッシュがあるからこそ普段の勤務にめりはりがついて仕事に集中できるものだと改めて実感することができました。前の職場では店長をしていたために今の給料はそのときに比べてガクッと減ってしまいましたが、お金で買えない価値を手に入れられたので満足です。

転職することで新しい世界の仲間と触れ合うことでき、新しいスタートを切ることができる。

違う職場、職種に勤務するということはすべてが1からのスタートになってしまいそうでどうしても不安になってしまうかと思いますが、逆に考えてみれば新しく生まれ変われる瞬間でもあります。

まだ見たことのない世界や仲間と触れ合うことができる、こんな素晴らしいことはないと思います。ましてこの考えは世間一般的には大変無責任な発言かもしれませんが、一度転職を経験すると正直職先が合わなければやめるという勇気が自然と生まれます。

自分を必要としてくれる職種は探せばいくらでも存在し、少しでも勤務を始めてしまえばいつかはベテランになれるわけなので、もしも現状の仕事に不満点があるようであれば臆することなく積極的に新しい職種への転職を視野に活動してみるのがいいと思います。