前職は中堅のスーパーマーケットに勤務。転職後は高齢者施設で介護職員に。人生って楽しいもんだなと思えるようになった。

ペンネーム:タケ
年齢:38歳
性別:男性
職業:介護職
お住みの都道府県:奈良県

中堅のスーパーマーケットに勤務。月100時間を超えるサービス残業。会社に寝泊まりや休日に呼び出されることも。

転職前は中堅のスーパーマーケットに勤務していました。
もともとスーパーなどの小売業は残業が多く、日・祝などが取れない事は分かっていましたが、物を売る仕事は自分には向いていると考え、スーパー以外では就職先を考えてはいませんでした。
しかし実際に勤務したスーパーはいわゆるブラック企業で、理不尽な事ばかりでした。
月100時間を超えるサービス残業は当たり前で、出勤は1時間前倒しで退勤はいつも終電間際。時々、終電を逃す事があり、会社の休憩室で寝泊まりする事もありました。
またパートさんの突然の欠勤にて、休みの日に呼び出される事もしばしば。
仕事自体にはやり甲斐があったのですが、体力が持たずこのままでは体が壊れるという危機感がありました。

お前は仕事が出来ないやつだと罵倒される。就職後1年で体調不良で入院し退職を決意

過酷な労働条件に体の方はボロボロ。休みの日は寝てばかりで、ようやく動ける状態になるには夕方の4時ごろでした。
それでも疲れが取れる訳ではなく、慢性的に疲弊した状態が続いていました。
そんな調子で仕事をしていてもミスの連続。上司からは「お前は仕事が出来ないやつだ」というレッテルを貼られるようになりました。
体力的にも精神的にもボロボロの中。さらに追い討ちをかけるように、学生時代から交際していた彼女に振られてしまいました。
このまま今の会社で働いていて将来本当に幸せになれるんだろうかと考えるようになり、少しずつ会社を辞めたいという感情が芽生え始めました。
そして就職して1年が経過した時、ついに体調不良で入院する事になってしまいました。
このままでは死んでしまうと生命の危機感を覚え、退職する事にしました。

まずは自分の性格を自己分析。残業がない、通勤時間が短い仕事に絞って転職活動を開始。

まずはハローワークや転職サイトなどに登録し、求人の状況について情報収集をしました。
様々な業者がある中で、自分が本当にやりたい仕事は何だろうかと考え直す所から始める事にしました。
学生時代のように、自分の性格を自己分析し、どんな職業が合っているのかを改めて考えた所、小売業界は私には全く不向きだった事を改めて認識する事が出来ました。
少々給料は安くても残業のない仕事、そして通勤時間が短い、転勤のない仕事が私には向いていると判断し、その情報を元に転職活動に取り組みました。

介護職員の紹介で高齢者施設を見学。スタッフが楽しそうに仕事をしている姿を見て面接を受け、採用された。

自分の理想の仕事を探そうとしても、世の中そんなに甘くなく、なかなか良い仕事を見つける事は出来ませんでした。
やっぱりそんな都合の良い仕事はないのかなと妥協しそうになりましたが、もし次失敗したら、どんどん不利な状況になるかもしれないと考え、アルバイトをしながらでも良い仕事を見つけるまでは適当に就職しないでおこうと心に決めました。
そんな中、友人と食事をしている時、勤務している高齢者施設の情報を知りました。
友人は介護職員をしていて、話を聞くと「体を使った仕事中心だけど、残業やノルマが無いから気楽に働けているよ。給料も思ったほど安くないし。」と言う事を教えてもらいました。
私も昔から高齢者に接する仕事に興味があり、家の近くの高齢者施設を見学してみる事にしました。
職場を見学してみると、どのスタッフさんも笑顔で楽しそうに仕事をしていました。
私が前に勤務していた所では、笑顔なんて無かったなと思い、ここなら上手くやって行けるかもしれないと考え、見学後、面接の受けて採用という流れになりました。

転職後はプライベートの時間も充実。人生って楽しいもんだなと思うようなった。

仕事にノルマが無く、また残業もほとんど無かったので、体力面、精神面ともに非常に楽でした。
給料は確かに少し実感下がりましたが、前職のサービス残業の事を考えると、時間給的には今の仕事の方が高い事が分かりました。
排泄やお風呂に入れる、体を持ち上げるなどの介助は最初の内はかなりきついものでしたが、慣れてくるとそれほど気にはならなくなりました。
職場は年の近い職員が多く、仕事終わりに飲みに行ったり、休みの日に一緒に遊びに行くなど、プライベートの時間も充実するようになりました。
今の仕事のおかげで、人生って楽しいもんだなと思う事が出来るようになり、勇気を振り絞って転職して大正解だったなと思えるようになりました。

諦めなければ自分に合った仕事に出会えるはず。悔いのない就職活動を。

今の仕事を辞めたいと考えているものの、なかなか踏み切れない方がたくさんおられると思います。
しかしダラダラと仕事を続け、数年後に退職するよりも、向いていないと思ったらスパッと辞めてしまう事が重要です。
再就職は年齢を重ねれば重ねるほど不利になります。
年齢が若ければ、再度学校に行き直すという選択肢もありますし、アルバイトをしながら良い仕事を見つかるまで待つ事が出来る余裕があります。
自分の理想通りの仕事なんて絶対ないとは思わないようにしましょう。
諦めずに仕事を探し続けていれば、必ず自分に合った仕事に出会えます。
定年退職の日に「この仕事を選んで正解だったな。」と思えるように、悔いのない就職活動をしましょう。