前職はアパレルショップの店員。転職後はガス業界。共通言語を覚えることで異業種でもやっていける。

【ペンネーム】ミミ
【年齢】32歳
【職業】ガス会社の営業職
【都道府県】神奈川県

前職はアパレルショップの店員。接客からバイトの教育まで幅広く働いていた

前職はアパレルショップ店員をしていました。業務内容としては、接客、品出し、売り場のレイアウト替え、本部からの受送信確認作業、バイトさんの教育をメインとして仕事をしていました。私は入社2年目まではセカンド社員として店長補佐業務をメインとし、3年目以降は店長として働いてきました。

セカンド社員時代とと店長時代、両方に共通した言える不満としては、従業員の年代層が若く、活気のある楽しい職場であったことは間違いないのですが、その半面、親しくなりすぎているが故に、仕事中に雑談が多かったり、社員の言うことを聞かなかったりとどちらかと言うとバイトの延長線上のような職場環境に不満を持っていました。

また、サービス残業の多さにも不満がありましたが自分の好きな仕事をしているからこそ耐えることは出来ました。

結婚をキッカケにアパレル業界の将来のことを考え転職を決意

転職活動を始めたキッカケは「結婚」でした。結婚してからもアパレルショップで働いていたのですが、結婚から1年過ぎたくらいに妻から仕事内容の不満を言われ、将来のことを考えるようになりました。

考えてみると、この会社で一生涯働くためには、エリアマネージャーに昇格してさらにその上を目指していかないと難しいのですが、ここまでたどり着ける人は本当にごく僅かであり、ほとんどの人が30半ばくらいでリタイアしてしまう、これが現状でした。

また、当時はまだ子供も授かっていなかったこともあり、妻から直接言われたわけではありませんが、子供が授からない原因は自分にあるのでは、とも考え、その当時私は店長業務を任されていたのですが、まだ20代後半ということもあり、転職に踏み切りました。

転職後はガス業界。顧客管理や器具販売、見積もり、契約、新規顧客獲得が主な業務

私が転職した先はガス会社です。ガス業界の中でも、都市ガス会社と、LPガス会社があり、私が勤めているのはLPガス会社です。

業務内容としては顧客管理(集金、ガス漏れ時の初動作業、顧客巡回など)、器具販売(現地調査、見積もり、契約、工事、器具集金など)、新規顧客獲得などが主な仕事です。基本的には任されたエリアを1人 の営業が担当することになります。

これらの業務の中で最優先事項としては新規顧客獲得です。今年から都市ガスも自由化されて事業登録している会社であればガス販売が出来るようになりましたが、LPガスは20年近く前からすでに自由化になっており、現在はお客様の取り合い状態になっております。

考え方としてはお客様が増えなければ器具問い合わせなどの案件も減ってしまうため、売上の基盤は顧客増加であるということ、毎日顧客獲得に走っています。

ガスは生活に必需品でありこの先も安定性があると判断し転職を決めた

異業種を選んだ一番の理由は将来会社として潰れない、安定を求めて決めました。ガスは生活のライフラインであり、使用しない人はほぼいない(オール電化は別ですが)ことからこの会社に決めました。

仮に会社が倒産して失業したとしても、専門的な知識や資格を保有していれば再就職もしやすいと考えてました。また、上場企業ということも大きな決め手となりました。というのも、当時は家賃5万円の1Kくらいのアパート暮らしで、将来的に子供を授かった場合は持ち家を購入したいという夢がありましたので、上場企業であれば借り入れ金額も中小企業より大きく、働く者としては家族の幸せな顔を見たいと思い、全くの異業種ではありましたが転職を決意しました。

職場の雰囲気に馴染めなかった。職場の年齢のギャップを感じることがシバシバあった

転職当初は人間関係で大変苦労致しました。前職は学生から20代前半の方と主に働いていたので、どちらかというと楽しく仕事をしていた感じなのですが、転職して平均年齢は40代前後、楽しく会話をするという雰囲気ではなく、黙々と仕事をしている感じで、最初は本当に慣れませんでした。

特に同行で現場に行く車内では会話がなく、前職でたわいもない会話をしていた内容など(最近の音楽や芸能のことなど)話しても相手はわからないことばかりで年齢のギャップを感じていました。私の感情としてはとにかくこの環境から逃げ出したいという思いでいっぱいでしたが家族の為に転職したのだからという信念が現在も継続して勤めている理由です。

もちろん今は気まずいということはありません。

ガス関連について勉強を重ね、共通の会話ができるように努力した

淡々とした環境や車内での沈黙の状況をなんとかするべく、まず私が行ったことは、共通の会話が何か考えるようにしました。

まずは、ガス関連の話題を話せるように家に帰ってから調べて頭に叩き込み、次の日車内で会話をするようになりました。共通の内容ということもあり、話も盛り上がり、成功したとともに、自分も色々な知識を身につけることが出来たのでやってよかったと思っています。

また、ガス関連だけでは、会話が続かないので、日経新聞と契約して毎日朝に欠かさず読んでから出勤するというのが日課になり、上司との会話についていける知識を身につけました。

やはり若い世代と中高年世代では話す内容が違うこと、身をもって実感したと共に勉強させて頂きました。

異業種へ転職するなら本当に好きかを吟味したほうがよい。今の会社は常識のない自分を成長させてくれた

異業種に転職してみた率直な意見としては、「本当にやりたい仕事でない限り続かない」ということです。私の場合は家族という支える人がいましたので、好きな仕事でなくても、辛いことがあっても耐えてみせるという強い信念と、家族の支えがあって現在も続けていますが、これが独身の方で自分とは違って支える人もいない、守るものもないとなると、異業種の転職は本当に好きな仕事でない限り続かないように思います。

もちろん一概に全ての人に該当するわけではなく、私の場合は前職の職場環境がバイトの延長線上のような環境だったからこそ、余計そう思うのかもしれません。

今はこの会社に入ってよかったと思っています。常識のない自分を成長させてくれたのですから。

闇雲に転職するのではなく分析してからがおすすめ。しっかり学べば一生涯働きたいと思う職場へと変わる

これから転職しようと考えている方は、まず自分は何の仕事がしたいのか、将来的にどういう人生を送りたいのかを考えるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。

闇雲に転職してもすぐにリタイアしてしまうのがオチです。転職というのは良くも悪くも自分の人生を大きく変えてしまう人生の分岐点だと思います。だからこそ自己分析をしてやりたい仕事を明確にする必要があります。

そこをしっかりともっていれば、転職先で嫌なこと、辛いことがあった時、耐えることが出来ると思います。転職の一番辛い時期は入社1年間と私は思っています。

上司とのコミュニケーションや業務を覚えたりと、異業種であるから辛さもともないますが、しっかりと学んでいけば、苦痛から一生涯働きたいと思う職場へと変わるはずです。勇気を振り絞って転職活動してみてください。