前職は運送業。転職後は鉄製品を売る営業職。希望を持って転職したおかげで良い人脈を築くことができ成長できた。

ペンネーム:GG
年齢:35歳
性別:男
職業:営業
居住:宮城県

前職は運送業。全国的にも有名な運送会社で勤務

以前在職していたのは運送会社。運送会社と一口に言っても、意外と多種多様。私が働いていたのは、黒い猫や飛脚などの宅配も取り扱う運送会社で、全国規模の看板だけは大きい会社だった。

私は事務員として働いていて、年齢も20歳代だったこともあり、俗にいうイケイケな時期だった。多少の収入もあり、社会人としてあり得ない髪型をして、自分の個性を重視した身なりをしながらも多様な思考・経歴を持つドライバーたちと楽しくも厳しく一生懸命働いていた。

ただし、もともと教育関係で働いていたこともあり、いずれ自分の道として自覚していた教育の世界に再チャレンジするつもりで勤務を続けていた。そんな考えだったので、どこか感情としては冷めていたというか、自分の居場所はここではないという気持ちもあったように記憶している。

また、同時に徐々に近づく若手社会人としての期限に焦りも徐々に出てきていた。ただ、結婚もしたので家族のため自分の未来も大切にしながら勤務していた。

東日本大震災がキッカケで将来のことを考え直し転職を決意

転職自体は実際の行動はともかく、ずっと頭の中に描いていた。所属していた会社は、通常の給料は安いわけでは無かったが、昇給の見通しがなかったため将来への不安をずっと持っていたことも理由である。

さらに、本来自分が進みたかった教育関係の仕事に就きたかった思いは段々薄れていったものの、自分に向いている仕事をするために転職することを将来の希望としてずっと大切にしていた。この希望が支え。

ただし、最終的に転職に至った理由は東日本大震災による人生の変化だった。当時住んでいたエリアは津波による直接的な被害はギリギリ避けられたものの、職場も住まいも深刻なダメージを受けてしまい、将来について必死に考える事となった。あの不安は被災した人間にしか分からない感情。

震災後、多少生活が落ち着いたと同時に転職活動を行い、最終的に震災から1年を待たずに転職に成功する事となった。

転職後は営業職。建設に必要な鉄製品を営業する仕事。

転職した先は営業職である。建築に必要な鉄製品を自社生産して顧客に売る商売である。こうした商売は歴史が深く、昔日本が高度経済成長期を過ごした頃は、鉄が日本経済を支えたと言われている。

私もその業界に飛び込むことになった。営業といっても、主なユーザーであるゼネコンに直接売るのではなく、流通各社を挟んで売る形態となっている。そのため、私自身は流通への営業が主な業務となっている。ただし、受注生産の形式をとっているため、実際の納入まで慎重な売買が必要となってくる。

また、前述したように歴史がある商売という事が影響し、未だに古い慣習が色濃く残っており、私が経験した営業の常識が一部で通用しないことには苦労している。ちなみに、妻にこうした業務内容を説明しているものの、おそらくわかっていない。

子どもに自信を持って話せる仕事が良いと考えた結果、メーカー会社への転職を決めた

異業種の仕事を選んだ理由は、私自身が本来モノづくりや、人に対してじっくり付き合うことに向いていると自覚していたためである。

前職である運送会社は、運送すること自体が商品であり、業績として目に見えるものといえば売り上げなどの数字ばかりである。そのことに違和感をずっと持っていた。また、自分の子供に自慢できる何かも無く、子供から「お父さんって何の仕事をしてるの?」といった問いに答えられるものの、結局は形に残らない仕事なので転職先はメーカーが良いなと探していくことになった。

もっと言えば、自分が仕事をした功績や、証のようなものがあればモチベーションに繋がるうえ、それが長い期間残り続けることを求めて建築関係のメーカーへ進む理由となった。

上司との関係づくりがうまくいかず人間関係の難しさを実感

まず、今の上司とは合わない。恐らく、向こうも思っているのは間違いない。職場の人間関係で困っている事は、これに尽きる。

入社して以来、直属の上司が変わっておらず、私なりに仕事に一生懸命に取り組んできたが、中々クセがある人物なのでどうしようもないとことまで来ていると自覚している。

最近までは、上司と関係を再構築しようと悩み・苦しんだものだが、私から現在の職場から異動しようと決心してからは多少気が楽になった。親と上司は選べないものだが、まさか満を持して選んだ転職先にこうした人物が居座っているとは思わなかった。

ただし、異業種からの転職したことで経験が浅い事、また上司は個人能力が非常に高いので社会人として尊敬しているところは多々ある。

上司との着眼点を合わせることに努め、自信をつけるために勉強も継続して行った

とにかくわが社の営業マンとしての実力を認められること。ここに答えがあるのは間違いないと考えている。

入社後、徐々に上司との擦れ違いが生まれて、つらい立場になっていった。現状打破として、まず仕事をしながらも環境が変わったことを重々自覚し、勉強をすることが肝要であると考えた。

長く在籍している人には分からない分からないかもしれないが、社風というのは存在し、また社員は基本的な考え方が似てくるものである。転職して飛び込む人間は、他業種からの経験を持ちこむばかりでなく、一度完全に馴染んだ方が絶対良いと思う。

私は今でも「思考が違う」と上司から禅問答を投げかけられており、何をいっているか良く分からない話をされる。それでも在籍している以上は現職の会社から求められる発想や着眼は丁寧に合わせるべき。

後は、知識がついてきたら自信がついてくるので感覚的にわかってくるはずである。

異業種に転職したことで新しい人脈を形成でき、人生の糧になっていることを実感。

率直に言えば、転職は大成功である。転職して良かったと痛感している。今でも様々な悩みや、問題を抱えているものの、それも転職したから生まれるものだと自覚している。

異業種からの転職は、これまでの経験や知識を持ちこむことで成功につながることもありえるが、小手先のテクニックなどで新しい職場を盛り立てる事は不要だと思う。異業種からの転職者が求められるのは、とにかく観点。

客観的な視点で自社の物事を見ることが出来る人物が求められていると考えている。また、転職したことで新しい人脈が生まれた事が、巡り巡って新しい自分の人生の糧になっていると実感している。

中には自身に対して厳しい言葉を投げかける人が居るかも知れないが、私自身は必要な事だと感謝している。

環境が人を作る。希望をもって転職することでいい環境に飛び込むことができる。

異業種からの転職は、とにかく勇気が必要。転職活動自体が煩雑で、時間も取られるが、もし自分の人生に変化を求めているならチャレンジすべき。少なくても私は転職して良かったと思っている。私が常々思っているのは、環境が人を作るということ。

もし、自身の職場環境に不満があるのであれば、それは自分の人生に影響していると思う。だから、自分が描いた人生を創造するために環境を変える決断は絶対にしたほうが良いと思う。

そして、人生において一番活力になるのは希望。前向きな人生を過ごすために希望はとても重要。

希望が持てない環境で耐え忍ぶのは非常に辛いものでしょう。もし、転職することで人生の希望が増えるのであれば、それほど簡単なことはないのかもしれない。少しの勇気と、根気があれば絶対異業種からの転職は成功できる。頑張れ。