前職はイベント制作会社で企画営業兼イベントプロデューサー。転職後はアパレルメーカーのブランド事業部、取締役兼部長の秘書。様々な業種の人と関わることで考え方に広がりを持てた

ペンネーム:ギズモ
年齢   :29歳
性別   :女性
職業   :会社員(秘書)
都道府県 :神奈川県

前職はイベント制作会社で企画営業兼イベントプロデューサー。残業時間もかなり長かった。

転職する前は、イベント制作会社で、企画営業兼イベントプロデューサーとして働いておりました。
まず、新規クライアントおよび既存クライアントへの営業活動、イベントの企画提案、それに伴う企画書の作成やプレゼンなどをお客様に対して行っておりました。

本来、営業であれば仕事をとってきたら、次にバトンが渡せるのですが、以前の会社は営業活動から、イベント本番、その後の事務処理まですべてを担当者が行っていました。ですので、イベントの制作・進行・演出・運営はもちろん、見積書・契約書・経費・取引申請などもやっておりました。

お客さんからすると、一人の担当者がずっと携わってくれることは安心かもしれませんが、実際働いてみる側としては1人に対する負担がかなり大きく、残業時間も仕事に比例してかなり長かったです。イベントは休みの日に開催されることが多いため、休日返上で仕事をすることも多々ありました。
企画職はインプットする時間もとても必要なので、そういった部分でいい仕事をするために、時間が足りなく感じることはとても多かったです。

作業負担が大きく、イベントを作ることの熱意や達成感を感じることが少なくなったため転職を決意

私が転職しようと、決意した理由は1人の作業負担が大きく、また営業として個人予算達成およびチーム予算達成のために、多くの仕事を担当しなければならないために、仕事の質が下がってきているように感じたからです。

また、この会社に就職してから、イベントを作ることへの熱意や達成感、満足感のようなものを感じることが少なく、むしろ全体の調整や、サポート作業で評価されることの方がとてもうれしく感じていました。

クリエイティブな仕事は、担当者の熱意が仕事に如実に表れます。ですので、ひとつひとつの仕事に丁寧に取り組むことは、もちろんですが、私自身この仕事に誇りをもてているのかも疑問に思い、やめて一度きちんとこれからの事や、自分のことを考えようと思い、退職いたしました。

転職後はアパレルメーカーのブランド事業部、取締役兼部長の秘書。スケジュール管理や来客対応、代理メール返信をする仕事。

退職後は、大手アパレルメーカーのブランド事業部、取締役兼部長の秘書をしています。
洋服の買い付けや、事業展開企画、商品管理などを担当する部署になります。

私は、そこの取締役兼部長の、スケジュール管理や、来客対応、代理メール返信や、電話対応などを中心に仕事をしております。部長はさらにバイヤーとしての仕事もされているので、海外出張の手配なども行います。1日を通してかなり打ち合わせをするため必要に応じて、会議資料の作成なども行います。

社員も相当数おりますので、そういった方々とコミュニケーションをとりながら部長のサポート業務をしております。今までの仕事も全体を見る仕事でしたので、以前の仕事で培われた俯瞰力などは、現在の仕事でも活かせていると思います。

人をサポートする仕事が自分の本当にやりたい仕事だと気がついた。

私は、今まで10年程イベント業界で仕事をしてまいりました。その理由としては、音楽や演劇といったエンターテイメント業界に学生時代から興味があったからです。
最初の会社は美術としての仕事を。次の会社では、代理店の仕事を。そして前職ではプロデューサーの仕事をしており、言ってしまえば「職種」よりも「業種」にこだわって仕事を選んでまいりました。

しかし、今回の転職を機に、自分は何をしているときが一番喜びを感じるのだろうか、自分は本当にやりたいことはなんだろうかと考えることにしました。おそらくそれが「手に職」となる自分の武器になると思ったからです。

そしてそれが私にとってはサポートする仕事なのだと感じ、それであれば経験してみようと思い、秘書の仕事に就くことにしました。

今回アパレル会社を選んだ理由は、縁あって…にはなりますが、見たこともない世界ですのでとても新鮮で面白く感じています。特に、若いうちはいろいろな世界を見ておくことも大切なことだと感じています。

転職当初は異業種の基本的な知識を持ち合わせていないため、専門用語も理解できず困惑することもあった

異業種にい転職した後、一番困ったことは、その業種の専門知識…いやそれ以上に基本的な知識を持ち合わせていないことでした。
特に私は、秘書として入社しているため、周りから当たり前のようにいろいろ聞かれたりします。専門用語も理解できませんし、またスケジュール調整の時も、どのようなことを話し合うのかなどがわからないため困惑することがあります。

たとえば、商品会議にはどれくらいの時間が必要なのか、サンプル検品にはどれくらいのスペースが必要なのかなども想像がつきにくいため、困ることがあります。また、この業界の人たちが好む会食場所(雰囲気)なども一から勉強していかなければなりません。
そういった部分で、困ったことはあります。

周りとのコミュニケーションを積極的に増やし、わからない言葉などは自分で調べるようにした

そのような困難を乗り越えるために、私が行ったことは、まずは周りの人とコミュニケーションをとっていくことです。
取締役兼部長はとても忙しい方なので、自席にいらっしゃることもめずらしいくらいです。

ですので、社員の方々とコミュニケーションをとり、わからないことはすぐに聞くようにしています。ありがたいことに、秘書もほかの社員同様のフロアに席が設けられておりますし、周りの方もすごくいい方なので、とても助けていただいております。

その他、前の会社で培われたことではございますが、わからない言葉があれば、すぐに自分で調べるという作業をしております。
人に聞くのも大切ではございますが、まずは自分の力で解決をはかるということを心掛けております。

様々な業種の人と関わることで自分の考え方も広がり転職して本当によかった

異業種に転職をしてみて、私はよかったと思っています。私の中で、20代はいろいろなことを経験する10年としているからです。ひとつの場所でひとつの作業をやり続けることもとても素晴らしいことだと思います。

しかし職人といえど、自分の仕事をよくするために、師匠のやり方や、ほかの方の作品や仕事ぶりをみる作業をしていると思います。それと同様に、さまざまな業種や人と関わることで、自分の考えかたも広がりますし、思わぬところで仕事と仕事や、人と人とがつながることや、つなげることができると思うからです。

せっかく見れるチャンスや経験するチャンスがあるのであれば、するべきだと私は思います。
もちろん苦労するところや、なんとなくさみしく感じることもありますが後悔はしていません。

新しい業種に行くことは勇気がいるが転職は自分と向き合ういいきっかけになる

私は10年間、こだわってきた業界を抜けて、あたらしい業界で今仕事をしています。
転職活動の時に思ったのですが、履歴書に書く学歴・職務経歴って今までの人生がでるなあ…と思ったんです。たとえば、このゴールをめざすためにこの会社とこの会社で経験を積んできました!なんて人は、めったにいないと思うんです。

私の履歴書もそうで、この10年間の迷いや、思いがあらわれていると思いました。でももともと私は経験しないとわからないじゃないか!っていう性格もあったので、考えるより飛び込んでしまえの10年だったと思います。

それで今回、悩みに悩み、自分と向き合った結果、異業種で希望職種に就くという機会をいただくことができました。新しい環境にいくのには勇気がいるかもしれませんが、これからその勇気がとてもよかったと思えるかもしれません。がんばってください。